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2010/11/15

冴えまくり

「生きていればそのときどきに様々な分野の現場に身を置くことになるけれど、これまでの人生を振り返って(ああ、あのころは冴えまくりであったなあ)と遠い目をしながらよくわからない感慨にふける、ということはありませんか。ないですか。」と作家の川上未映子さんが随筆に書いてをられた。仕事や女性関係、その他いろいろと考えてみたが答は「ありません」だった。ただ戦後の満州で、日本人ということで何かと嫌がらせをする中国人のガキどもと戦うため、いつも沢山の石をポケットに入れ臨戦体勢でいた少年時代、学校の教師や親と価値観の違いで言い争うための武器として書物から使えそうな言葉を必死で探していた十四・五才ころ、いかにも「仕事を出してやってる」といった態度の企業に「お前ンところの仕事なんかするか!!」と捨てゼリフを吐いて席を立つことの多かった二十代から四十代。(冴えまくり)ではないが、何かと戦うときだけは、ほんの少し生々としていたような気もする。
ただ、いまになって思えば戦う相手が間違っていて、本当の敵はいつも自分の中にいたことに六十を過ぎてから気づいたのではあまりにも遅い。せめてあと十年早く気づいていれば一ツぐらい(冴えまくり)と思えることがあったかも知れない。

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