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月別アーカイブ:「2010年06月」の一覧

2010/06/30

緩衝地帯

古い映画「カサブランカ」を借りてきて観た。
ハンフリーボガードとイングリッドバーグマン。
その中の名セリフ「昨夜はどこにいたの?」
「そんな昔のことは覚えていないね。」外国の映画を観ていると実にシャレた会話が出てくる。
昔よく受けた質問「昨日は誰と一緒だったの?」
「そんな昔のことは覚えていないね。」とこれ位シャレていてとぼけた返事が何故できなかったか、自分がなんとまだガキだったかといまにして思う。見て見ぬふり、知っていて知らぬふり、言いたくても言わない、聞かぬが花など、男女の関係、いや人間関係というのは親しくなればなるほどお互いに微妙な距離を保つ、緩衝地帯を作らねばいけない。つい二・三年前までは距離をなくすことに一所懸命だったが、最近になってやっとそのことに注意をはらい、見えないところでの気づかいだったり、全てを明らさまにせず含みをもたせたりということをほんの少し考えるようになった。
あともう一ツ、おシャレな会話が出来るようにならねば。

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2010/06/29

ハヒフヘホ

笑い声は大体「ハハハ」「フフフ」などハ行で笑う。
知人が奥さんを連れて、近くへ来たのでと寄ってくれた。美人で、服装のセンスもよく上品な感じの奥さんとは初対面。上がってもらい話を始めて、ただ一ツ気になるのが彼女の笑い声。「ヘヘヘ」なのだ。最初はたまたま話の内容で「ヘヘヘ」の笑いになったのかと想ったが違った。笑い声は全て「ヘヘヘ」なのだ。
その笑いが気になって仕方なく、それからはなんとか奥さんが笑わぬように、でも楽しい会話をと、僅か三十分ほどの時間話題探しで懸命に努力した。生まれて初めて経験する苦労で、彼らが帰ったあと、「ハーッ」と大きく溜息をつき大の字に寝ころがった。僅かの時間だからよかったものの、もし長時間にわたってあの状態が続いたら、次の日は寝込んでいたかも知れない。

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2010/06/28

良寛さま

ぼくとは年の差三十七・八違うイタリア帰りのA子さんと何カ月ぶりかで約二時間、楽しく昼食を共にした日、新宿御苑前で八十才位の男性が品のいい三十半ばの女性と実に楽しそうに話をしながら歩くのとすれ違った。どう見ても親子でもなければ仕事関係でもなし、まして水商売の女性とも思えない。父親も晩年、我々のいとこの未婚の女性と年に二・三回上野に展覧会をみに行ったり食事をしたりしてお互いに楽しそうだったのを思い出す。娘でもなければ恋人でもなし、どこかでお互いにいたわり合い、お互いの良い部分だけ交換し合う男女の仲。このトシになって非常によく分る。独占欲もなければ相手に何かを求めることもない。一緒に居る時間だけをいかに楽しく過ごすか・・・ただそれだけ。
良寛さまは、六十九才のとき草庵から能登屋邸内の小屋に移り、そこを訪れた尼僧(貞心尼)が弟子となり良寛の晩年に美しい花を添えたという。どういった間柄だったのだろう。

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2010/06/25

ひとり暮し

人生の半分以上をひとり暮しで過ごしてきた。
勤め人ではないから電話がなく買物にも行かないときは、誰とも喋らない日がけっこうあるが全く苦にはならない。炊事、掃除等もそれなりに楽しいし、酒を呑みながら本でも読み、身近に女性の影がちらちらしていればそれで充分満足している。これでもう少し金があればいうことなしだ。わがままな人間だから人にあまり迷惑をかけないようにするにはひとり暮しが一番。ただ病気をしたり、トシをとって体がいうことをきかなくなったら、這いつくばってでもひとりで何とか生き、力尽きれば野たれ死だという覚悟だけは毎日呪文のごとく、朝起きたときと寝る前に口の中で唱えている。ひとより自由に、わがままに生きてきたし、多くの人に迷惑をかけた身としてはそうしないとバチが当るし、最低限の掟だと思う。「本当かい?」という声がどこからか聞えてくるが、最後までやせ我慢と、見栄を張り通せたらと願っている。

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2010/06/24

究極の芸

若い芸人たちのお笑いブームも世間の飽きがきて、何人かが生き残りまあ今年いっぱい位でほぼ終りだろう。
カフカの短編「断食芸人」(檻の中で何十日も断食をし、やせ衰える様子をただ見せるだけの芸人の話)を読んでいて、売れ損じた芸人たちの最後の手段として「何もしない」という芸を何か考え、お台場あたりで決行すれば週刊誌やテレビが放ってはおかないと思う。
1900年の初期、カフカがこの短編を書いた頃、ヨーロッパにはほんとうにそんな芸人がいたらしい。
モーニング娘の次はAKB48、チョッと話題づくりをすれば一・二年は売れる時代だ。もし自分が芸能プロダクションでもやっていたら、何をやっても売れそうにない奴に「何もしない」芸をすすめるのだが・・・。顔さえ売れればそれをキッカケに道がひらけるかも知れぬと尻を叩いて。

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